こんにちは。WEBライターの赤堀堂馬です。 イラストや漫画、小説、ハンドメイド作品、作曲など、創作活動をしていると自分の作品を他の人にも見てもらいたいと投稿サイトに載せる方は多いのではないでしょうか。そうしていると、段々見てもらうだけでなく本やグッズという形にして、リアルで販売したいと思うようになるかもしれません。そんなときは即売会があります。即売会に参加すると、自分の作品を手に取って見てもらえるだけでなく、同じジャンルの人達が同時に集まるので、色んな作品を見て回る事ができます。自分の作品を本にしたり、即売会に参加したりするのは超楽しいです。即売会とは即売会とは、商品や作品を展示し、その場で販売まで行う催しのことです。私の言う即売会とは「同人即売会」のことです。同じ趣味と志を持っている人が集まって、オリジナル作品やパロディ作品などを配布・頒布・販売するイベントのことを指します。同人即売会というと二次創作の色が強いイメージがありますが、オリジナルオンリーやハンドメイドオンリーなどジャンルは様々です。漫画や小説などの冊子作品だけでなく、イメージアクセサリーや自分で作詞作曲したアルバム、グッズ販売など、自分の『好き』を作品にして参加することができます。最近ではリアルな即売会だけでなく、オンライン即売会サービスを展開している所もあります。 今回は小説を書き始めて19年目の赤堀堂馬が「同人誌即売会」に参加する方法を紹介します!同人誌即売会では何を販売しているの?同人誌即売会に参加したことがない方は、何を販売しているのかイマイチ想像できないかもしれません。同人誌即売会では自分の『好き』を形にして以下のようなモノを出店します。同人誌(印刷所で刷られた漫画や小説など)コピー本(コンビニなどのコピー機で作った本)アクリルキーホルダーやポストカードなどのグッズ販売キャラクターをイメージしたピアスなどのアクセサリーやストラップなどのハンドメイド作品自主製作のドラマCDやゲームなど 出展者によって出しているものはそれぞれであり、中にはスケッチブックや色紙にリクエストした好きなキャラクターを描いてくださる方もいます。 実際に出したことがあるグッズたち イベントに申し込む同人誌即売会に出店者として参加してみたいと思い立ったら、まずは何で参加したいのかジャンルを決め、開催されているイベントに申し込みましょう。 コミックマーケット 夏と冬に東京で開催されている、「コミケ」と呼ばれる大規模なオールジャンル同人誌即売会です。オリジナルから二次創作、評論、漫画、小説、エッセイなど、オールジャンルを取り扱っています。応募者が多いため、出店者は抽選になります。一度夏のコミケに参加したことがあるのですが、あまりにすごい人数でクラクラしてしまい、本は完売しましたが疲れ果てました。友人は走り回っていましたが(笑) コミックシティ 赤ブーブー通信社運営のオールジャンル同人誌即売会です。大阪と東京や福岡などで、ゴールデンウィークなどに開催されています。二次創作色が濃いですが、オリジナルも取り扱っています。赤ブーブーさんの素敵なところは、当日会場中央あたりで、パン屋さんやお菓子、蜂蜜など手軽に食べられてお土産として買いたくなる一般のお店を用意していることです。すごくいい匂いだし、普段出会えないお店が多いのでお得な気分になれます。会場によってはお弁当なども販売しています。 それだけでなく、各印刷所が見本紙や金箔加工しおりなどを販売していたり、主催社が液タブや背景素材データ集など創作に便利なものを販売しています。スケッチブックやガムテープなどの文房具も取り扱っているので、当日忘れた場合すごく便利です。 コミティア コミティアは、自主製作の漫画誌展示即売会です。漫画がメインですが、小説も取り扱っています。コミティア開催後は別日に有料の読書会というイベントがあり、当日見本誌として提出されていた本を読むこともできます。 オリComi スタジオYOU運営のオリジナル作品展示即売です。こちらもコミックシティと同じく大阪や東京などで開催されています。二次創作作品で初めて出店したのがこちらなのですが、友人が急遽参加する事になったので椅子を追加購入しに行くと、たまたまコスプレをしたお姉さんが「楽しんでね!」といって椅子を渡してくれてすごくドキドキした思い出があります^^ 文学フリマ 全国展開を目指している、文学とみなしたら何でもありの即売会です。私が初めて出展者としてオリジナル作品で参加した即売会です。取り扱っているジャンルは様々で、詩集や絵本、小説、漫画、エッセイ、評論、ビジネス書、歴史本、ゲーム解説本、プロレスなど文学と本人が主張できるものであれば何でもOKです。文字系がメインジャンルですが、写真集などを出している方もいて、独特な世界観の集大成が味わえます。会場に見本誌置き場があるので、そこで立ち読みして気に入ったら購入することもできて、すごく楽しいです。 pictSQUARE こちらはリアルではなく、オンライン即売会サービスです。二次創作色が強めですが、オリジナルも開催されています。ドット絵のアバターを使って会場を移動し、会場をウロウロしてお買い物をしたり、チャットができるので、当日会場に入るだけでも楽しいです。 この即売会は、出展スペースから自分の通販サイトへ移動してもらって購入という形になります。pictSQUAREの通販サイト以外にも、BOOTHやBASEなど他サイトの通販システムも利用できるのがすごく嬉しいです。アバターも、自分の出展スペースも当日までカスタマイズできるので、自分だけの素敵なモノを作り出せるという楽しみもあります。もちろん、無料配布物も無料ダウンロードを利用することで可能です。締め切りを決めて印刷所に申し込むイベントを申し込んだら、次に締め切りをイベント開始日から逆算して、会場や自宅に印刷物を届けてほしい日を印刷所に申込します。ページ数やタイトルなどはとりあえず予定している数を入力し、作品が完成したら後でログインして編集しなおし、再度正しい数値を入力しましょう。オススメ印刷所さん私がオススメする印刷所さんを紹介します。 ちょ古っ都製本工房さん とても安いのに綺麗に印刷してくれる印刷会社さんです。小説系の同人誌を出したい人にオススメです。超オススメ。文学フリマに初参加する時に、安く作れる所はないかなと検索していて辿り着いたサイトさんです。それ以来ずっとこちらで印刷してもらってます。 情報を入力するだけで無料で見積もりできるので、すごく手軽に利用できます。以下の条件でA5本(60ページ)を20冊依頼すると、なんと5,030円(税込)で作って送ってきてくれます。すごいです。本文:A5、モノクロ印刷、60ページ、淡クリームキンマリ90kg表紙:ペルーラスノーホワート180kg(高品質フルカラー)、マットPP加工(キラキラした紙にすべすべ手触りになる加工)印刷数:20部送料:一律650円(税込)コース:10日営業コース(人気コースで数に限りがあるため早い者勝ち)pixiv factoryさん 20 社の印刷会社と連携していて、最適のプランを選ぶことができます。どの印刷所を選べばいいのかわからないという方にオススメ。私の初同人誌はこちらを利用しました。アクリルキーホルダーや色紙印刷など、様々なグッズも作る事ができるので、覗くだけでも楽しいです。 オレンジ工房さん 安くて少ない数でグッズを作るのにオススメ。本文を自宅のコピー機で印刷してホッチキスで製作し、こちらで「表紙だけ印刷」を利用してコピー本を作ったことがあります。表紙だけ印刷を利用したコピー本だとすごく高級感があるのに安く作る事ができます。また、アクリルキーホルダーなどグッズ制作も豊富です。 おたクラブさん 印刷できる紙の種類が豊富で、グッズもかわいいのが多いのにこのお値段でいいんですか?ってつい思っちゃうオススメ印刷所さんです。Twitterをフォローしておくと、たまに新商品を人数限定で無料作成するイベントを行っているのでオススメです。こちらでICカードステッカーとポストカードを製作したことがあります。作品を書く印刷所に申込みもして、締め切りも決まったら次は作品を書いていきます。締め切りは推敲期間や製本データ作成も含めて1週間は余裕を持っておいた方がいいです。 例えば私の場合、ちょ古っ都製本工房さんで10日営業コースを利用しています。その場合、7月1日までに自宅に届けたいのであれば、余裕を持って6月8日を締め切りとします。 印刷所によって支払い方法は様々です。ちょ古っ都製本工房さんは支払い方法が銀行振込なので、入稿は間に合ったけど振り込みが間に合わなかったということがあり得ます。迷惑になってしまうので印刷所が提示した締め切り日よりも一週間早く自己設定しておきましょう。なので締め切りに間に合うよう後はひたすらがんばりましょう。表紙はどうする?同人誌を作成する場合、表紙と中身が要ります。全て自分で作り出せればいいのですが、中身の小説は書けるけど、表紙は無理という方は多いのではないでしょうか。表紙買いという言葉があるように、表紙は本にとって重要です。 私の場合、SKIMAというサイトを利用して、イメージとピッタリ合った方に依頼をしています。オススメのサイトさんを紹介しますね。 SKIMA SKIMAはスキル販売サイトです。表紙絵や立ち絵、キャラ販売などイラストジャンルが強いですが、小説なども販売しています。私も以前、こちらで依頼小説の商品を出していました。現在は自分の小説の表紙を依頼するために利用しています。リクエストボードというのがあって、そこでリクエストを提示すると、様々な絵師さんが提案してくれるので、その中から自分の予算と希望にマッチしている方を選び、打ち合わせをして表紙絵を描いてもらっています。 ココナラ テレビでCMなどもしているスキル販売サイトです。イラストや小説だけでなく、ビジネス系や占いなど様々なジャンルが集っています。登録者数が非常に多く、自分の希望にマッチする人を検索して選びましょう。 私はこちらで依頼小説販売をメイン活動にしており、コミケで自作ゲームを出すので、その小説を書いてほしいという依頼や自分の趣味を丸ごと詰め込んだ小説を書いてほしいなど、依頼内容は様々です。最近はプロット作成という商品も出しています。ちなみに私のココナラページです。 赤堀堂馬のココナラページ スキルクエスト スキルクエストもイラストや小説、動画作成などスキル販売サイトになります。こちらはまだ小規模で、依頼を受けてクエストをしていくことでレベルアップしていく感じです。色んなタッチの絵師さんが集まっているので、覗くだけでも楽しいです。余裕を持って入稿する表紙も用意して、中身もできたら、入稿できるように製本データにします。印刷所によってテンプレートを用意してくれているので、そちらを参考にしながら作りましょう。 データ作成ができたら、印刷所のマイページにログインし、ページ数やタイトルなどの情報を最終入力して、入稿をします。支払いはクレジット対応の所もあれば銀行振込のみの所もあるので、最終締め切り日に入稿・入金するよりも、それまでに余裕を持ってやるように心がけましょう。イベントまでに必要な準備即売会参加は、作品準備だけで終わりではありません。ディスプレイの仕方で当日の売上が変わる即売会に来場される方は、結構目的のサークルさんを目指して買いまわるので、全然出店者として参加したことのない方の場合、通り過ぎられることが多いです。そこで大事になってくるのがディスプレイの仕方です。 ・作品のあらすじや詳細がわかりやすく、魅力的に書かれたPOP ・価格がわかりやすい値札 ・自分達が何を展示販売しているのか一目でわかるポスター ・作品が通り過ぎる人にもよく見えるように本を縦置きできるブックスタンド ・グッズが良く見える棚や箱など ・チラシや名刺、ペーパーなどの無料配布物 ・イメージに合った敷布サークルチケットとつり銭用のお金は絶対に忘れちゃダメ 釣銭を忘れずに イベント日の少し前に、サークルチケットという出展者専用入場券が届きます。それを忘れると一般入場になってしまうので、必ず当日忘れないようにしましょう。サークルチケットと一緒に入っている注意書きを読んでおくのも忘れないでくださいね。 また、3万円程のつり銭、電卓、メモ帳、筆記用具、ハサミやガムテープなどの準備も大切です。当日の会場は大抵暑すぎるか寒すぎるかのどちらかの可能性が高いので、カイロや水分は多めに持っていきましょう。売り子をしながら食べられるパンなどのお昼ごはんも忘れずに。告知をたまたま見かけたから来てみたという人もいるTwitterやインスタグラムなどのSNSでの告知も重要です。作品が出来上がる中盤から当日まで1日1回、よく見てもらえる時間を考えて投稿しましょう。固定ページに作品紹介動画を作って貼り付けておくのもオススメです。出展スペースが決まったら、その番号や簡単な入口からスペースまでの行き方を投稿するのも忘れないようにしましょう。祭を楽しもう!イベント当日いよいよイベント当日です!!出店参加者は一般参加者よりも早く突撃できる出店参加者は10時開催の場合、8時~9時半ぐらいまで入場可能となっています。そのため、一般参加者よりも先に好きなサークルさんへ突撃できるのです。なので、一人で参加するのも楽しいのですが友人や同志の人に売り子として参加してもらって、どちらかが店番をして、どちらかが戦場を駆けまわるという役割分担ができます。設置完了投稿とお隣さんへの挨拶は忘れずにサークルチケットを忘れずに持って行って、会場入りし、自分の展示スペースに設置を始めます。作品全部ディスプレイが終わったら、SNSなどに設置完了と投稿するのも忘れずに。そして隣り合うサークルさんに今日はよろしくお願いしますと一声かけておくのをオススメします。終了30分前には売上集計と後片付けを開始する15時終了の場合、14時半頃にもう売れないなと思ったら売上集計をしましょう。メモ帳にどれが何冊売れて売上金はこれだけと書き込み、実際の売上金と合っているか照らし合わせます。売上金は次回の参加費や印刷費、材料費などに回せるので、ミニポーチにメモ帳と一緒に入れて保管しておくのをオススメします。ダイソーの平べったいポーチだと、場所も取らないのでオススメです。 平べったいポーチがあると便利 あとは残っている同人誌やグッズを段ボールに詰めて宅配受付まで持っていきます。混雑するので、イベント中に送付書をもらっておくのがベストです。全てを終えたらスーツケースをゴロゴロ引っ張って打ち上げに行ったり、家に帰ります。お疲れ様でした。イベント終了後イベント終了後、自分の作品がたくさん売れ残ってしまって在庫に困る人もいるかもしれません。その場合、委託販売をするか、自分で通販サイトを作って販売します。Twitterの固定ページで短い作品紹介動画とリンク先などを載せておくと、結構買ってくださる方が多いです。同人誌即売会って何がそんなに楽しいの??同人誌即売会に参加して、何がめちゃくちゃ楽しいの?って聞かれたら「全部だよ!!」って答えたくなります。 ■イベント申し込み どれに申し込もうか、当日会場へ向かうための交通費や宿泊費、スケジュール調整など参加するために計画を練って悩みまくる楽しみ ■印刷所に申し込む どの印刷所にしよう。表紙の紙やPP加工の種類は?すべすべのマットPPに金箔タイトルは外せない、小部数でも印刷してくれるかな?安くて綺麗に印刷してくれる所はどこ?などこだわりを追求して選ぶ楽しみ ■製作期間 余裕を持って設定した締め切りはとっくに過ぎたのにまだ出来ていない焦り、妥協せず自分の魂を込めて作品を作り上げて脱稿する快感など自分の頭の中にあったストーリーを製作物に変える喜びと達成感 ■準備期間 サークルチケットが届いていよいよイベントに参加するんだという高揚感。頭の中ではシミュレーションできてるけど当日うまくいくかな?忘れ物はない?ネットで告知こんなにしても引かれないかなという不安。印刷所から自分の本やグッズが届いて、自分の作品がリアルで形になったんだという胸にこみ上げてくる感動など、不安とドキドキでいっぱいだけど楽しみで仕方がない ■イベント当日 雨が降っていようが、夜行バスで疲れていようが高揚感と楽しみで全て吹っ飛ぶハイテンション。狙ってる出展者さんの作品、絶対ゲットするぞと友人に売り子を任せて、一般入場者より早くその人のスペースへ行ける優越感、隣の人と仲良くなって友達ができる可能性、実際に製作物を手に取ってもらえて売れる喜び、普段自分が関わらないジャンル作品がたくさんあるため刺激を受ける、ご飯がおいしいなど、出展者・購入者として同時に楽しめる祭なのでテンションがブチ上がる ■終了後 売れ残ってしまうと寂しいが通販や委託する楽しみもある。他の出展者さんの作品を見て次は自分もアレ作りたいと創作意欲が湧いたり、売り子さんや友人との打ち上げで感想を言い合いながら「次の新刊はあれだな……」と次回作を考えたり、またイベントに参加したくなるなど、祭が終われば次の締め切りが始まるという即売会沼にハマれる楽しみ 一度参加するとわかる、参加しないとわからない楽しみがある!それが同人誌即売会です。 売れなくてつらいぜと思うよりも、祭を楽しむために来たぜという気持ちで参加した方が数億倍楽しめます。興味を持たれた方はぜひ参加してみてください。 準備から全部楽しい同人誌即売会まとめ同人誌即売会に参加する流れや方法を紹介してきました。 ・参加するイベントを決めると、締め切りが自然と発生するので自分を作品作りへ追い込める ・自分の作品が本という形になるっていうだけで楽しいし、一生の思い出になる ・当日参加するとめちゃくちゃ楽しいし、普段自分が触れ合えない作品にも出会えて刺激になる 普通に楽しむのもいいのですが、他の人のディスプレイを見て回って、こうすればいいんだと吸収したり、こんな表現の仕方があるのかという楽しみ方もオススメです。何か月もがんばって準備していたことが花開く瞬間は、何物にも代えられない喜び、達成感を得られるでしょう。ぜひ即売会に参加して、その快感を味わってみてください。