PrismPlaneメンバーインタビュー Vol.2WEBデザイナー福本 陽子(Fukkumoto Yooco) 1984年1月生まれ、北海道出身、愛知県在住。デザイナー歴14年目、フリーランスになり2年目を迎える。夫・娘・息子・ねこ1匹と共に暮らしている。ホームページ制作(新規・リニューアル)、ロゴ(CI/VI)、印刷物(名刺・パンフレット・チラシ・パッケージなど)から、商品や販促物のデザイン制作〜納品まで一貫してワンストップで対応しており、オンラインにて全国対応も可能。女性がときめく『抜け感デザイン』を得意としている。誰かを輝かせるデザイナーに──── デザイナーになった経緯を教えてください。元々絵を描くのが好きで美術部に入っていました。しかし、美術関係への進学に親からの反対があったこともあり、高校1年のときにグレて部活も辞めてしまいました。そして、それまで真面目だったのですが、グレた反動で自分でヘアアレンジをたくさんするようになりました。そんななか文化祭のとき、友人に頼まれてヘアアレンジなどアイデアを出し、プロデュースをしたのがかなり評判が良くて。そのときに「誰かを輝かせるのが好き」と思ったのが最初のきっかけです。そのあと、愛知県にある大学の社会学部に進学しましたが、やはりデザイン系に進みたくて、在学中にアルバイトでお金を貯め、卒業後にデザイン専門学校に入学しました。 デザイン専門学校を卒業後は印刷会社に就職し、デザイナーになりました。──── 現在フリーランスですが、そこまでも色々あった。印刷会社には2年勤めましたが、病気を患ってしまったこともあり退職し、そのあとはフォトスタジオやECサイト運営会社などで勤め、2020年に新たな転職先を探していました。そのとき、3件内定をいただいていたのですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、すべて取り消しになってしまいました。そんななか、転職活動で訪問した先の方から「業務委託だったらどうですか?」とか「それぐらい出来るならフリーでやった方が」という言葉をいただき、その時点で選択肢になかった『フリーランス』という考えが出てくるようになりました。そして「流れに乗ってみよう」という勢いではじめました。はじめてみると、他からも仕事をいただいたり、以前勤めていたフォトスタジオから依頼を受けたりしていました。また、業務委託先をIndeedやデザイナーのコミュニティで受注することもありました。そうこうしていると怒涛のように過ぎていき、2年目の現在に至る感じです。──── 2020年9月に開業届を提出。屋号を「continuuu(コンティニュー)」に。デザイン専門学校在学時に好きな先生がいて、その先生が「続けなさい」とずっと言っていました。デザイナーになっても続かない人も多いので、とにかく続けなさいと。その言葉がずっと残っていて、「続ける」という意味を込めて屋号を「continuuu(コンティニュー)」にしたんです。継続こそが成功し成長し続けることとも考えていて、「お客様のビジネスが成功し継続していくように」という想いもあります。 また、「continuuu」という表記にした理由は、正式な「続く」という意味である「continue」という英単語から、「END(終わる)」の頭文字である「e」を取り、uを3つ繋げることで、「終わらない」っていう意味を持たせたかったんです。「続ける」の意味を込めた屋号『continuuu』お客様と目線をあわせ、寄り添うことを大切に──── 最近Instagramに力を入れている。2021年の12月からマーケティングの流れを学ぼうと思い、女性起業家の起業塾に入りました。そこでのお話で、Instagramの活用があり、マーケティングの流れを学ぶ一環と「今日からやろう」という思い付きで、2021年の大晦日から100日連続投稿をはじめてみたんです。デザイナーってクライアントに説明するためにマーケティングの知識はあるのですが、実践している人はあまりおらず、説得力が足りない印象が私にはありました。なので、実践し体験することで、よりクライアントに寄り添った感じの仕事がしたかったんです。まずは「デザイナーがInstagramをガチったらどうなるか」という実験でした。──── 具体的にどのようなことをしたのでしょうか。最初は競合となるデザイナーさんの投稿をチェックして真似してみました。「オススメカラー」みたいな投稿をしていましたね。そこから「デザインとは」というような投稿や、自分のデザインに対する思いなども投稿し始めました。そのころはまだ「投稿するネタを探さなきゃ」っていう感じでした。 ◆お客様の悩みにフォーカスすることを意識しだすと反応が変わリ始める自分の仕事が欲しい思いが強く、自分が言いたいことの投稿が多かったのですが、投稿20日目ぐらいから「自分のターゲットとなるお客様の悩みにフォーカスする」投稿を意識し始めました。同業の方の投稿で良いと思ったものを自分流にアレンジしたりもしていました。すると、そのあたりから反応が変わり始めたんです。いいね・コメント・保存が少しずつ増え始め、中には複数のハッシュタグで人気の投稿として表示されるものが出てきました。「なんでこんなことやっているんだろう」と疲れ始めてきた頃だったのですが、それがとても励みとなりました。そして、「こういう投稿が求められているんだな」と少しわかってきました。やはり「How to系」が求められているんだなと感じました。◆親近感も持ってもらえるよう私的な部分はストーリーズにまた、投稿とストーリーズも使い分けをしています。通常の投稿には私的な部分は載せず、ストーリーズに載せるようにしています。そういった部分も共有することで、親近感を持ってもらえるようにしています。5割ぐらい猫ですけどね。笑Instagramはお客様との距離が近いので、どんな人間なのかわかってもらえないとファンになってもらえないと思います。 そして50日目ぐらいでわかってきたのが「自分でもできそう」と思われることが重要だということです。◆大切なのはデザイナー寄りの思考ではなく読者に寄り添った目線それがわかるまでは、悩みに対する投稿をしているつもりでも、まだデザイナー寄りの思考でした。ちょっと上からの目線だったかもしれません。どこか「自分の知識を出さなきゃいけない」という思考になっていたのだと思います。読者に目線を合わせ、「自分でどうやって解決しよう」と悩んでいるんだろうなと仮定して、寄り添う形の投稿に変えました。 そこから保存数が急に増えるようになりました。保存数が増えると、「発見タグ」に載るようになります。「発見タグ」に載ると拡散されるようになるので、そこから1日30人とかフォロワーが増えるようになり、いいねやコメントもさらに増えました。 そして「発見タグ」に載ったことで、投稿一覧を見るようになり、自分の投稿に載せている文字が小さいことに気付きました。そこを改善することでさらに伸びるようになりました。並んだときのわかりやすさは大事だと思います。100日連続投稿をしたInstagram──── 100日連続投稿をして今後は。90日目以降は問い合わせが急増しました。それがお仕事につながったり、打ち合わせの予約につながったりしています。ただ、時間が無くなってきて、お客様に寄り添う余裕が無くなってきそうなのが今の課題ですね。頼っていただける方には対応したくなるのですが、そのあたりのコントロールをどのようにしていくかが必要になってきています。そして今後は、女性起業家に向けたデザイン講座に興味があります。私はやはり高校時代に感じたように「誰かを輝かせるのが好き」です。魅せ方を知らないだけで、もったいない方がたくさんいるので、そういった方々に寄り添い、輝けるように引き出していきたいです。──── 最後に、クリエイターを目指す人・クリエイターとして成長したい人に一言。とりあえず踏み出すことが大事だと思います。「今が一番若い」ので、悩んでいる時間がもったいない。どうしようって悩むならまず動いてみて、失敗するとしても早い方がいい。動いてみるとやらなければならないことが見えてくるので、立ち止まらず動きながら考えてみましょう。 って言ったからには、私もデザイン講座をしなければいけませんね。笑■関連リンク▶Yooco|ホームページ制作【集客のための魅せるデザイン】【選ばれるための愛されブランディング】▶continuuu | 想いをデザインでカタチにし伝え、その先行動してもらうためのサポートまで丸ごとワンストップ対応(聞き手:CL編集部)前回:【柚木 勇魚】すべてのクリエイターたちが支えあえる場所を次回:【赤堀 堂馬】「好き」を突き詰め、文章を書くことを仕事に