どうも、僕こと氷室柾貴です。普段は正社員をしながら、神崎将臣先生公認で「重機甲兵ゼノン」の完全フルリメイク漫画「XENON REBOOT」を執筆しています。前フリ前述の通り、僕は漫画を描いているわけですが、漫画の舞台が現代のため、どうしても背景を描くことが必要になってきます。……というか、背景を描くのはどのジャンル描いてても必要なんですけどね……。だが!僕は背景を描くのがあまり好きではありません!しかも、建築士免許を持っているのにパースがよくわかっていません!クリスタのパース定規もろくに使えません!(二級建築士の免許はマジで所持しています。でないと建築士と名乗れませんからね)で、背景制作のためにいろいろとやっているのですが、場面転換の遠景には主に写真を加工したものを使っています。だからと言って加工したものをそのままお出ししているわけではないですよ!ちなみに、この記事のカバー画像も写真を加工して作っています。じゃあどうやって背景作ってるんだよ僕は基本的に、Clip Studio Paint EXで漫画を描いているわけですが、写真加工には別のソフトを使っています。その中の1つが「Adobe Lightroom」です。そんなソフト、聞いたことないよ!って思う方が多いかと思います。僕も友人の漫画原作者(写真が趣味)に聞くまで存在を知りませんでした。というのも、一般的にはAdobe Creative Planのコンプリートプランでしか使えないソフトと思われているから、というのと、写真加工にPhotoshopは使ってもLightroomを使う人はほとんどいないからです。ましてやLightroomを使うためにコンプリートプランを契約する人はいないかと思います。けど実はLightroomを安く使うための方法があるんです。えっ?マジで?それがマジなんです。僕も前述の友人に教えてもらったのですが、Adobeのプランの中に「フォトプラン」というのがあって、これがPhotoshopとLightroomがフル機能で使える上に20GBのクラウドストレージが付いてきて月額1,078円なんです。(ちなみに1TBプランでも2,178円です)Illustratorを使わない人だったらこれで十分なのではないかと思います。じゃあ、実際に作っていってみましょうかまずは素材となる写真を用意します。今回は東京在住の友人から提供してもらった写真を使用しました。僕の居住地域にはビル街がないので……。で、この写真をLightroomに取り込みます。取り込んだらこんな感じになります。そして、Lightroomにはいろいろな機能があるのですが、今回は「効果」と「ジオメトリ」の2つの機能を使います。あとの加工はPhotoshopでやるのですが、この2つの加工はLightroomで作業する方が楽、またはLightroom独自の機能なので、Lightroomで行います。まずは「効果」の方です。ここで使うのは「かすみの除去」という機能でこの機能はPhotoshopにはないので、ここで行います。スライダーを調整して、かすみを除去していきます。ここは僕の感覚的な問題なのでしょうが、かすみの除去をやるとやらないとで、写真を加工する場合の仕上がりが違ってくる感じはあります。かすみを除去した後は、「ジオメトリ」の機能を使用します。ジオメトリの中に「UPLIGHT」の機能があるのですが、ここで垂直方向を選択します。すると……。一瞬で垂直方向がほぼまっすぐになります! あとは細かくパラメーターをいじれば、もっと垂直方向をきれいにすることができますが、今回は場面転換用の遠景なのでこのくらいで十分です。あとはこの加工した写真をPhotoshopに取り込んで加工したり、またはClip Studio Paintに取り込んだりして加工するのですが、その際にはいったん加工した写真をデータとして書き出す必要があります。というのも、実はLightroomとPhotoshopはシームレスで作業ができるのですが、シームレスで作業した後に保存したPhotoshopファイルをClip Studio Paintで読み込むことができない(ひょっとしたら僕の作業環境にもよるのでしょうが)ためです。そのあと、いろいろ加工や加筆をして出来上がった背景がこちらになります。加工や加筆については作風によって変わってくるかと思いますので、そこは各自で研究してみてくださいね。ちなみに僕の画風は基本黒いのと夕方の場面という事で、こういう仕上げになりました。ちなみにこの写真加工、現代ものだけではなく、中世ファンタジーの背景などでフリー素材の写真を使用する場合にも役立つかと思いますので、一度お試しを!さいごにLightroomはAdobeのソフトの中ではあまり目立たないソフトですが、使い方によっては漫画の背景のクオリティアップに役立ちます。今回は加工しましたが、写真トレスの時にもパース定規が設定しやすくなるかと思います。使えるものは何でも使って、楽しく漫画を描いていきましょう!